19 サザナとナゥナ






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ザナザが
馬のような物体が漂着した浜に戻ったとたんに

ぴたりと

嵐が

止んでいた


浜には
若い男女がいた

ザナザを待っていたようだ

ザナザは

「我が息子に
我が娘であるか? 」


ダラギャは

「さすが
我が親父だ
この状況で
俺とニェンを
一瞬で認識するとは…

先程拐われた幼い俺とニェンが僅かの間に

成長して
ここに居る

あり得ないこの状況をすぐに受け入れるとは……

俺たちをすぐに我が子だと
解るなんて…  」


「あえて
お前たち二人
には
まだ名を付けて
いない
ナゥロが
そうしろと
言ったからだ

ナゥロは
どうやら
最初から
何かの予知を
していたのかも
しれない

そう思いながら
この浜に戻った
だから
あらゆる不可思議
を受け入れる
覚悟は
できている  」 



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浜辺の漁師小屋で
しばらく
ニェンとダラギャの
話を聞いた後
ザナザは

「我が息子よ
時が至ればお前に付けようと決めていた名がある

サザナだ

息子よいまから
サザナと名乗れ 」


「ザナザの息子サザナか
ありがたい

漁師将軍の息子
サザナと名乗る
ことにする  」


「年近き息子サザナよ逞しく育ったものだ

そして年近き美しき娘よ 
ナゥロにそっくりに育ったな

娘よ
ナゥナと名乗れ 」


「ニェンという名も気に入ってたんだけどね

ナゥナ

ナゥナ

こっちもいい名だね

稀代のレイリョク使いナゥロの娘
ナゥナと名乗るよ 」

「ナゥナは美しいだけではなく
逞しく育ったな
そのあたりも
ナゥロと
そっくりだ

二人とも
逞しく育ったのは嬉しいが

育て上げる喜びを奪った
タクトフービとやらは
やはり許せんな

ここで待ち伏せて
成敗する 」



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サザナは

「親父
そのことだが

じつは
未来で
母さん……ナゥロに会ったんだよ

母さんは 最初からすべてを知っていた

母さんは
さらなる未来でタクトフービとも会ったということだ

その
さらなる未来で幾つもの世界が危機を向かえていた
ということだ 」

「なに!
ますます許せんな
タクトフービ!
ナゥロにかってに会っていたとは!
成敗してやる 」

「いや
親父
母さんはこの世界を救おうと
しているんだよ…  」

「待て我が息子サザナよ
俺は長い話が嫌いだ

つまり
世界を救うためにサザナとナゥナをタクトフービに拐わせて
逞しく 実戦向きに育てたということか?
未来の辺境という荒れた環境に育てさせたと
いうことか? 」


「驚くべき推察だな親父
俺もまだ理解できていないが
サンカクの影響が及ばない未来で修行する必要があったとのことだ

それにしても
それだけ理解力があるのに
なぜ世界の危機について無関心で
タクトフービに対する嫉妬心にだけ執着するのだ

しかし
俺も嫉妬深さについては思い当たるところ
ありだが… 」